万年筆インク パイロット「色彩雫(いろしずく)」

万年筆のインクというと、黒色あるいは紺色を思い浮かべる人が多いと思います。
確かに黒色や紺色が定番ですが、各メーカーからカラフルな色合いのインクが販売されており、そのようなカラフルなインクを使用している人はかなり多いです。

万年筆のインクは大きく分けて、顔料インクと染料インクに分かれます。
顔料インクは耐水性に優れており、公文書等、長期に保存する書類には最適のインクですが、インク詰まりを起こしやすいというデメリットもあります。
現在の主流は染色インクで、耐水性は顔料インクに劣るものの、万年筆がインク詰まりを起こすことは滅多にありません。
また、染色インクは顔料インクに比べて多くの色を作り出すことができるため、前述のように万年筆メーカーやインク専門のメーカーからカラフルな色合いのインクが販売されています。

万年筆を使い始めた頃は、ペリカンのロイヤルブルーを使用していましたが、そのうち、気に入った色合いのインクがあれば購入するようになり、いつの間にか、インクの数が30個近くになりました。
でも、実際に使用しているのは3、4色程度といったところでしょうか。(笑)

パイロットが販売しているインクに「色彩雫(いろしずく)」というシリーズがあります。
http://www.pilot.co.jp/products/pen/fountain/iroshizuku/
現在、21色がラインアップしており、各色には自然に因んだ名前が付けられています。
インクが入ったガラス瓶は一つ一つが手作りされており、他社に比べて高級感のあるインクです。
全21色のうち、月夜(青系)、松露(緑系)、山栗(茶系)、土筆(茶系)、夕焼け(オレンジ系)、山葡萄(紫系)、冬将軍(グレー系)を購入し、普段は松露、山栗をよく使用していますが、とても良い色合いのインクです。
特に松露は、書き始めは青に近い緑色ですが、インクが紙に定着するにつれて次第に本来の少し くすんだような緑色に変化していきます。
私のお気に入りの色です。
機会があれば、是非、全色を揃えてみたいものです。


左:月夜(つきよ)、右:松露(しょうろ)


左:山栗(やまぐり)、右:土筆(つくし)


左:夕焼け(ゆうやけ)、右:山葡萄(やまぶどう)


冬将軍(ふゆしょうぐん)


左:松露、右:山栗