幻の出張

「幻の出張」

木曜日から金曜日にかけて一泊二日で県南の人吉市へ出張の予定でした。
現在の職場は２年目ですが、泊付きの出張は今回が初めてです。
人吉は焼酎が有名です。
研修も大事ですが、夜の懇親会で振る舞われる球磨焼酎を楽しみにしていました。

朝、いつも通りに会社に出勤し、昼前に自家用車で県南の人吉市に向けて出発する予定でしたが、出勤早々、私が予算を担当している部署の事業担当者から、来年度の新規プロジェクトの予算関係資料を今日中に作成してほしいという依頼がありました。
新規のプロジェクトの話しは全く聞いていません。
寝耳に水の話です。
予算担当の私に事前の協議もなかったことなので断るつもりでしたが、私よりも上のレベルで既に協議が済んでいるということもあり、仕方なく作成することにしました。
何とか午前中に予算関係資料一式を作成し、午後一番に職場を出発しようとしたところ、次は、別の担当者の新規プロジェクトに関する予算関係資料を今日中に作成しなければならなくなりました。
ホテルは既に手配していましたが、キャンセルの電話を入れ、とうとう出張は諦めました。

その日は遅くまで残業し、どうにか予算関係資料一式を作成しました。
これまで仕事のことで愚痴や文句を言ったりしたことはありませんでしたが、この日ばかりは事業担当者に少々注意しました。
「今日は出張の予定だったが、キャンセルせざるを得なくなった。新規のプロジェクトの話しを事前にしてもらえれば、前もって準備をしておくこともできた。あるいは、出張そのものを予定に入れることもなかったかもしれない。」
本当は怒り心頭でしたが、事業担当者も申し訳なさそうにしていたので、どうにかこの程度で収めました。

多分、現在の職場で泊付きの出張の機会はこれが最初で最後だったでしょう。
幻の出張になってしまいました。
これから７月までは仕事が忙しくなるので、大変楽しみにしていたのですが・・・
惜しいことをしてしまいました。
７月から９月頃はそれほど忙しくないので、その時期に出張に行けるように上司に交渉したいと思います。