車の改造と車検 [自動車]
「車の改造と車検」
今年10月、愛車スカイライン(HCR32)を陸運支局に持ち込み、構造変更等検査を受けました。
その時の経験をもとに、改造が認められている範囲を備忘録としてまとめてみました。
ただ、各検査場で見解や対応が異なる可能性もあるので、参考程度に留めていただけたらありがたいです。
1 外装
①フロントスポイラー、サイドステップ等
歩行者に危害を与えるような尖ったりした形状でなければ、車検は大丈夫でしょう。
なお、車検証に記載された全長や車幅を超えると、構造変更等申請が必要になるかもしれませんが、この手のパーツは基本的に車種専用設計なので、まず問題はないはずです。
②ワイドフェンダー、オーバーフェンダー
車検証に記載された車幅より20mm以上広くなる場合には構造変更等申請が必要です。
つまり、片側それぞれ幅10mm未満であれば、申請は不要ということになります。
その程度の張り出しであれば、取り付ける意味はないような気もしますが・・・
ワイドフェンダーの取り付けは両面テープだけではなく、ビス等で確実に固定する必要があります。
③エアロミラー
純正のドアミラーのように可倒式でないものは、そのままでは車検は通りません。
固定している金属製のボルトを木製あるいはプラスチック製のボルトに交換し、固定式から脱落式に変更する必要があります。
④リアウイング
尖ったりした形状でないこと、車体からはみ出していないこと、確実に固定されていること等をクリアしていれば、車検は大丈夫でしょう。
ストップランプ内蔵のものは球切れに注意が必要です。
LEDや電球の交換ができない場合、ビニールテープ等でランプ部分を覆ってしまえば大丈夫です。
⑤エアロボンネット
ボンネット上に突起物がなけれは、車検は大丈夫でしょう。
純正キャッチがそのまま使用できれば問題ありませんが、ボンネットピンを使用する場合、一般的なものは突起物と見なされるので、エアロタイプのボンネットピンを使用する必要があります。
ダクト部分がタワーバーと干渉するため、ボンネット後端をスペーサーで嵩上げしていますが、これも大丈夫でした。
2 エンジン、エンジンルーム周り
①エアクリーナー
スポンジあるいはフィルター式の剥き出しタイプのエアクリーナーは全く問題ありません。
2枚目の画像のように真っ黒に汚れていれば話しは別ですが・・・
②インタークーラー、オイルクーラー等
本体の取り付けや配管の取り回しがきちんとされていれば、特に問題ありません。
③マフラー、キャタライザー(触媒)等
俗に言う「車検対応マフラー」であれば、マフラー本体にJASMAの認定プレートが取り付けてあるはずです。
キャタライザーはメーカー発行の試験成績証明書等の提示が必要で、型式等について現物確認が行われます。
フロントパイプはノーマルと同形状であれば、特に問題ありません。
④ヘッドライト等、灯火類
白色光で光軸が合っていれば大丈夫です。
古い車だったり、バルブ交換したり、ヘッドライトに手を加えたりすると、光軸が狂っていたりするケースがあるので、注意が必要です。
ポジションをLEDに、ロービームをハロゲンからHIDに変更していますが、ロービームは光軸が下向き、ハイビームは光量不足で不合格でした。
ただ、4灯同時点灯キット(ハイビーム時にロービームも点灯)を装着していたので、それでなんとか合格にしてもらいました。
⑤その他
タワーバー、マスターシリンダーストッパーは車検は問題ありません。
ホーンは非常式な音質や音量でなければ大丈夫です。
ボンネット裏にLEDテープを貼っていますが、ヘッドライトとの連動ではなく、エンジンルーム内のスイッチで点灯できるようにしており、これも特に問題ありませんでした。
3 車内、トランク
①追加メーター類
ダッシュボード上の追加メーターは前方の視界が確保されていれば問題ありません。
前方の視界について細かな規定はありますが、現場の検査官の判断に依るところが大きいです。
私の場合、下の画像の状態で車検は大丈夫でした。
貴重なダッシュボードに穴を開けるのは嫌なので、3Mの強力な両面テープで貼り付けており、万一の場合は外せるようにしてあります。
②シート、シートベルト
ブリッド、レカロ等、車検対応を謳っているシートと専用のシートレールの組み合わせであれば、車検は問題ありません。
検査では、専用シートレールで間違いないか、シートレールの現物確認がありました。
純正のシートベルトを取り外すと車検は通りません。
社外の4点式シートベルトはあくまで車内の荷物の一つという位置付けです。
③シフトノブ、シフトパターン
シフトノブは、操作性に影響がありそうな形状や大きさでなければ、問題ありません。
但し、シフトパターンをシフトノブ本体あるいはその近くに表示する必要があります。
最悪、紙切れにシフトパターンを書いて、シフトノブにテープで貼っておけば車検は大丈夫です。
④ペダルカバー、フットレスト
特に問題ありません。
⑤トランクルーム
トランクルーム内にはサブウーファーシステムを積んでいます。
構造変更等検査では車重を測定するため、スペアタイヤ等の不用な荷物を降ろす必要があり、ついでにサブウーファーシステムも降ろしました。
通常の車検では車重は測定しないため、スペアタイヤやサブウーファー等を積んでいても何ら問題ありません。
トランクルームの電球をブルーのLEDに交換していますが、これも問題ありませんでした。
また、トランクルーム内の強度を上げるため、タワーバーや補強用のバーを組み込んでいますが、これらも問題ありませんでした。
4 足回り
①サスペンション等
市販されているサスペンションは基本的に車種専用設計なので、車検は問題なく通ります。
故意に加工して、必要以上に車高を下げたりすれば話しは別ですが・・・
ピロテンションロッド等、足回りをピロボール化していますが、取り付けに問題がなく、キャンバー角などが極端でなければ問題ありません。
②タイヤ、ホイール等
フェンダー幅一杯までタイヤを外側に出しています。
検査ではフェンダーからはみ出していないか、念入りに検査が行われました。
フェンダー外側から垂らした測定用の紐とタイヤの間が紙一枚分の隙間しかないと言われ、ギリギリで合格しました。
もし、フェンダーからタイヤがはみ出していた場合、ゴム製の薄いモールをフェンダーに貼り付けるよう準備していましたが、出番はありませんでした。
また、フロントやリアにはスペーサーを噛ませていますが、これも特に問題ありませんでした。
5 その他
①LEDテープ
車体下に貼り付けているLEDテープは光源が直接見えない(=間接照明)ため、基本的には大丈夫だと思いますが、検査官次第では検査に通らない可能性もあります。
ヘッドライトと連動させるのではなく、別に取り付けたスイッチで作動するようにすれば、大丈夫でしょう。
私の場合、使用していない純正フォグランプのスイッチでLEDが点灯するように加工しています。
とりあえず、思い出せたものを書いてみました。
書き忘れている改造箇所があれば、その都度、更新していきます。
冒頭で書いているように、検査場によっては見解や対応が異なる場合があるかもしれません。
あくまでも参考ということで。