構造変更等検査(検査当日・検査) [自動車]
「構造変更等検査(検査当日・検査)」
自動車の構造変更はほとんどの人には関係なく、関係あったとしても個人で申請する人はまずいないでしょう。
今回、個人で愛車の構造変更等検査を申請、受検したので、備忘録代わりにまとめることにします。
愛車の平成5年式スカイライン(HCR32)の車検有効期限は10月26日です。
フロントはD-MAXのワイドフェンダー、リアはDspeedのオーバーフェンダーを装着しており、車幅は5ナンバーのサイズ(1,700mm以下)を確実に超えています。
また、ドアミラーは可倒式ではないBOMEXのエアロミラー、触媒はSARDのスポーツ触媒(メタルキャタライザー)等、かなり手を加えており、車検のために元に戻すのは大変です。
残りの車検を切って(捨てて)、構造変更等検査を受けることにしました。
インターネット等の情報をもとに書類の準備、車の点検整備を可能な限り行いました。
そして、いよいよ検査日の10月9日となりました。
今回のブログは、当日の検査のことを説明します。
運輸支局の受付開始は8時45分からです。
受付は特に問題なく終了し、9時前には検査ラインの列に並びました。
最初に一般的な車検を受け、その後に重量やサイズの測定が行われます。
検査ラインは、「新規」、「小型1」、「小型2」、「兼用1」、「兼用2」、「二輪」の計6ラインがあり、「小型1」のラインに並びました。
勿論、「小型2」でも受けれるし、混雑の状況次第では、「兼用1」、「兼用2」で受けることもできます。
9時30分頃、私の車の検査が始まりました。
まずは、外観等の確認、検査です。
最初に、タイヤの空気圧、ホイールナットの緩み等を確認
次に、ヘッドライト、ウインカー、ハザード、ストップランプ、ワイパー、クラクション等の動作確認
そして、ボンネットを開け、エンジンルーム内、車体番号の確認が行われました。
一通り確認が終わった後、検査官から質問等がありました。
「ドアミラーを変更されてますね。」
→「はい。プラねじで脱落式にしています。」
「前輪は回転突起のおそれがあるので、後で個別に検査します。」
→「はい。」
「運転席はブリッドのシートですが、シートレールもブリッドですか?」
→「はい。」
(検査官がシートレール裏側のメーカー名のシールを確認しようとするも、カーペットとの隙間が狭くて確認できず、後で確認することになる。)
「構造変更のフェンダー以外に何か大きな変更はありますか?」
→「触媒を社外のメタル触媒に変えています。メーカーの試験証明書を持ってきています。」
→「それでは下回りの検査で試験証明書に記載されている型番等を確認します。」
検査官からの質問等は以上で、少々気になっていたダッシュボード上の追加メーターやエアロボンネット、ホイールスペーサー等については言及はありませんでした。
次のサイドスリップ、速度計、ブレーキ(フット、サイド)は問題なくクリアしました。
次は、いよいよヘッドライト、光軸等の検査です。
検査結果は、ロービーム、ハイビームともに不合格でした。
ロービームは左右ともに光軸が下向き、ハイビームは右側が照度不足でした。
下回りの検査は男女2名の検査官が触媒の型番等を念入りに検査し、問題なくクリアしました。
最後の排ガス検査も無事に終了し、ライン出口の検査官からヘッドライトは再検査を受けるよう指示がありました。
次は「新規」の検査ラインで、車重、サイズ等の測定を受けます。
「小型1」のラインを出て、「新規」のラインに並んで順番を待っている間に10時になりました。
10時から30分間、検査官全員が休憩に入るので、その間、全てのラインがストップします。
休憩時間が終了し、10時30分から検査再開です。
それからさらに待つこと30分、ようやく自分の番になりました。
まず、金属のプレートに車を乗せ、車両重量、前軸重量、後軸重量を測ります。
スペアタイヤ、車載工具等の不用な荷物は車から下ろして測定します。
(私はスペアタイヤ等の不用な荷物は自宅に置いてきました。)
ガソリンは満タンの状態で測定します。
満タンでない場合には、あと何リッター入るか、検査官から質問があります。
燃料タンクのガソリンはちょうど半分の量だったので、あと30リッター入る旨回答し、それに相当する重量が加算されます。
重量測定が終わると、次はサイズの測定です。
車を所定の位置に停めると、検査官が車の前後、左右に腰の高さくらいの衝立のようなものを車に沿うように配置していきます。
しばらくすると、検査官から「写真撮影終了」と言われました。
サイズの測定ではなく、写真撮影?
それに検査官がカメラで撮影していたような気配はありません。
後から思ったのですが、おそらく、天井に設置されたカメラで車を真上から撮影していたのではないでしょうか。
そして、写真に写っている衝立のようなものの間を測定し、全長や車幅を割り出しているのではないかと思います。
本来であれば、「新規」のラインはこれで終了なのですが、引き続き、最初に指摘された前輪の回転突起の有無の検査が行われました。
前輪に分度器のようなものを当て、一定の角度について前輪がフェンダー内に収まっているか、錘を付けた糸を垂らして検査されました。
検査官からは「左右ともに紙一枚分の隙間しかないが、ギリギリで大丈夫」とのことでした。
もし、フェンダーからはみ出していたら、持参していたゴム製のモールをフェンダーに貼るつもりでしたが、その必要はありませんでした。
次に、持参していた工具で運転席をシートレールごと取り外し、シートレール裏のブリッドのメーカー名を確認してもらいました。
これで、とりあえず、一通り検査ラインを通過しました。
不合格はヘッドライトだけです。
思っていたより順調です。
この時点で、時間は11時半を過ぎていたため、午後1時から光軸等の再検査を受けることにしました。
それまでに光軸を調整しておく必要があります。
運輸支局に隣接する予備検査場は業者専門とのことで、近くのテスター屋を訪ねました。
テスター屋に見てもらったところ、私の車はロービームは光軸の調整は不可とのこと。
旧車なのでハイビームだけ合格すればよいので、ハイビームのバルブを新品に交換すればおそらく大丈夫ではないかということでした。
もしくは、ハイビーム時にロービームも点灯する4灯同時点灯キットを装着しており、ロービームの光がハイビームを邪魔しているかもしれないので、ハイビームの検査時にロービームからの光を布で覆ったら、検査に合格できるかもしれないということでした。
ハイビームのバルブを交換したりしていると、今日中の再検査が間に合わない可能性があるので、駄目元で後者のやり方で再検査を受けてみることにしました。
午後1時
午前の混雑に比べ、午後はどの検査ラインもガラ空きです。
午前と同じく「小型1」のラインで再検査を受けることにしました。
検査官に付いてもらい、ハイビームの検査でロービームからの光を布で隠しましたが、やはり測定器による判定はアウトでした。
ライン出口の検査官に検査結果を提出したところ、「この車はハイビーム時にロービームも点灯しているので合格にします。」と言われました。
日を改めて仕切り直しと考えていたので、正直、意外な結果でしたが、これほど嬉しいことはありません。
これで、検査は全て終了、無事に合格しました。
その後、諸手続きを済ませ、新しいナンバーと車検証が交付されました。
新しい車検証を確認すると、全長はこれまでと変わらず、4,530ミリのままです。
車幅は1,695ミリから1,730ミリとなり、晴れて3ナンバーの仲間入りです。
車重は前軸重量は変わりありませんが、後軸重量は何故か20キロ増加していました。
そのため、車重全体も20キロの増加です。
あと、全高が1,300ミリから1,320ミリに変わっていました。
足回りを変えているので、基本的には車高は下がっているはずなのですが・・・
ホイールのインチアップ、リアガラス上部に取り付けているD-MAXのルーフスポイラーが多少影響しているのかもしれません。
検査が昼休みを跨いだこともあり、検査、手続き等が全て終了したのは午後2時半頃でした。
そもそも再検査を想定していたので、一日で全て終了したことは意外であり、幸運にも恵まれていました。
今回の検査で掛かった費用は次のとおりです。
・検査手数料 2,100円
・自動車重量税 37,800円
・自賠責保険料 20,870円 ※前回支払分との日割相殺あり
・希望番号手数料 4,100円 ※事前納付
合計 64,870円
手間は掛かりましたが、ユーザー車検同様、安い費用で済みました。
改造の度合いにもよりますが、事前準備がしっかりとしていれば、構造変更等検査はそれほど難しいものではないように感じました。
構造変更等検査を検討されている方の参考になれば幸いです。